ハーバード・ジョージ・ウェルス
人類の歴史とはアイデアの歴史である。
「SFの父」と呼ばれ、
社会活動家や歴史家としても多くの業績を残した
ハーバード・ジョージ・ウェルス。
『タイム・マシン』など、多くの空想科学小説を生み出した彼は、
一体どのような人物だったのか？
その人生から
紐解いていきます。
【ハーバード・ジョージ・ウェルスとは？】
ハーバード・ジョージ・ウェルスは、イギリスでは名の知れた小説家です。
ウェルスは、1866年。イギリスのケント州で誕生。
若いころは定職に就かず、安定しない日々を送っていましたが、
その経験が、のちに執筆活動に活きることになります。
一時は教員を目指していたウェルスですが、
教育界の保守的な体質と、自身の病気により挫折。
文筆の道を歩み始めました。
様々な雑誌に寄稿し、
小説も執筆するようになると
『タイムマシン』や『宇宙戦争』などの
「科学ロマンス」と名付けた空想小説で一躍有名となります。
ハーバード・ジョージ・ウェルスは現在の「SF」の土台を作った人物でもあり
・タイムマシン
・タコ型の火星人
・透明人間
これらの設定を世に広めたのも、ウェルスでした。
また、ウェルスは歴史家としての顔を持っており、
終戦後に発表した歴史書『世界史大系』は、
高い評価を得ています。
しかし、ウェルスの活動は、ここだけに納まりませんでした。
・活動家として、社会主義団体フェビアン協会に参加
・人権活動に取り組む
・戦争根絶のため、国際連盟の樹立を提唱
このように、幅広い分野で活躍を続けていたのです。
精力的に活動を続けるハーバード・ジョージ・ウェルスですが、
生涯を通してさまざまな病に悩まされました。
病と戦いながらも執筆活動や社会活動を続けた
ハーバード・ジョージ・ウェルスは
1946年8月13日肝臓がんにより死去します。
本当に大事なのは何を持っているかではなく何をしたかということ。
【ハーバード・ジョージ・ウェルスの人生から学べること】
小説家、社会活動家、歴史家といくつもの分野で活躍した
ハーバード・ジョージ・ウェルスの人生からは
現代に生きる私たちも学べることがあります。
彼には、逆境をチャンスに変える力があったのです。
あるとき、クリケット選手だった父が負傷したことにより
ウェルスの家族は貧困に陥ってしまいます。
そこで、ウェルスは母が働いていたアップパーク邸で働き始めました。
呉服商や薬局の徒弟奉公、見習い教師などの職に就きますが
どれも続きませんでした。
しかしその経験をは、のちに彼が発表する小説『キップス』、『トーノ・バンゲイ』
などにも生かされ、よりリアルで深みのある作品を生み出す手助けとなったのです。
「自分は恵まれていない」と諦めるのではなく、
逆境を活かし学びに変えることで、人生が変わることもあるのです。
ハーバード・ジョージ・ウェルスは、自身の感性や思想を大事にし
空想小説や歴史小説を書き続けました。
独特の感性を貫いたからこそ
彼は世に認められる人物となったのです。
自分の想いに素直になることの大切さもまた
ハーバード・ジョージ・ウェルスの生き方から学ぶことができますね。
【まとめ】
・ハーバード・ジョージ・ウェルスは「SFの父」と呼ばれる小説家
・社会活動家や歴史家としても多くの業績を残す
・「科学ロマンス」と名付けた空想小説で一躍有名となる
・ユートピア思想家として活動した
時計やカレンダーに目をくらまされ人生の一瞬一瞬が奇跡であることを忘れてはならない。
1866年9月21日 イングランドのケント州ブロムリーで誕生
1891年 『フォート・ナイトリ・レヴュー』に四次元の世界について述べた論文『単一性の再発見』が掲載される
従姉のイザベル・メアリー・ウェルズと結婚
1890年代 ～1900年代初頭にかけて「科学ロマンス」と名付けた空想小説を発表する
1895年 教え子だったアミー・キャサリン・ロビンズと再婚
1900年 ケント州のサンドゲイトに邸宅を購入する
執筆活動と文士との交際をする
1902年 社会主義に傾き社会主義団体であるフェビアン協会に参加する
1934年 糖尿病患者協会の設立を『タイムズ』紙上で国民に呼びかる。その後設立される
1938年 現在のウィキペディアの構造を予言していたと言われる著書『世界の頭脳』を発表
1939年 後の世界人権宣言などに影響を与えた「人権宣言」についての書簡を『タイムズ』とルーズベルトに送る
1946年8月13日 肝臓がんにより死去