チャールズ・ディケンズ
この世に生きる価値のない人などいない。
人は誰でも、誰かの重荷を軽くしてあげることができるからだ。
英国の大文豪、チャールズ・ディケンズ。
彼の代表作といえば「クリスマス・キャロル」
映画化、舞台化もされてる大ヒット小説です。
数々の名作を生み出したチャールズ・ディケンズは
どんな生涯を送ったのかをお伝えすると共に
彼の代表作をいくつかご紹介していきます。
【数多くの代表作を持つチャールズ・ディケンズ。その生涯】
チャールズ・ディケンズは
1827年2月7日にイギリスの中流階級の家庭に誕生します。
両親が浪費家で経済観念に乏しかった為、
12歳で生家が破産し、
1人親戚の経営していた靴墨工場へ働きに出されます。
中流階級で育ったディケンズが親のせいで働きにだされ、
その工場でひどい仕打ちをうけた
この出来事は精神的に深い傷を負わせました。
祖母の遺産で借金が返済できると学校に復学することができ、
15歳で学校を卒業したという不遇の少年時代を過ごしました。
卒業後ディケンズはジャーナリストとしての道を進む中で、
チャールズ・ディケンズではなくボズという名前で
執筆活動を始め注目を集めます。
『ボズのスケッチ集』を発表した1836年ディケンズは結婚します。
しかし結婚生活は上手くいかず不倫をし、死去するまで
別居生活をしていたそうです。
家庭は上手くいかなかったものの小説家として大成功を収め、
代表作と呼ばれる作品がいくつもできる文豪となりました。
死去する前まで書き続け
未完の代表作となった『エドウィン・ドルードの謎』が
遺作となります。
彼の作品の貧しい人を主人公にしており
ストーリー性を楽しみつつ
慈愛精神や社会変革の必要性を読み手に伝える代表作が多く、
過酷な少年時代や産業革命の怒涛の時代を生きた
チャールズ・ディケンズだからこそ書けた名作を
数多く世に残せたのです。
人生において我々が囚われている鎖は、
我々が生み出したものに他ならない。
【「クリスマスキャロルだけじゃない！チャールズディケンズの代表作たち】
チャールズ・ディケンズと言えば「クリスマス・キャロル」。
というイメージをお持ちの方も多いと思いますが、
彼の代表作はほかにもあるのです。
チャールズ・ディケンズの代表作を3作品ご紹介します。
1.「オリバー・ツイスト」
1837年から1839年まで「ベントリーズ・ミセラニー」に月刊分載された
長編小説です。
ディンケンスの出世作で、
あまりに過酷な生活環境を送る孤児が
成長し立派に生きてく姿を描いています。
テーマもさることながらスピード感のある
ストーリー展開が魅力的な作品です。
2.「二都物語」
1859年に初版された長編小説です。
フランス革命前後にフランスとイギリス2つの都市で
2人の青年と、無罪の虜囚の娘を軸に
恋愛の要素も絡めながら
貴族が幅を利かせていた時代に
それぞれの立場で力強く生きている市民を書いた作品です。
革命時代の話ですが堅苦しくなく
楽しめる作品です。
3.「デイヴィッド・コパフィールド」
1849年から1850年に雑誌に月刊連載された
長編小説です。
幼少期に虐待を受けたりつらい目にあっていた主人公が、
大伯母に助けられ作家となり成功する話です。
自伝的な要素の強い作品で
チャールズ・ディケンズ自身の1番のお気に入りとされています。
個性的な人物が数多く登場し、
仕事と恋愛を描いている明るいユーモアのある作品です。
チャールズ・ディケンズの代表作を３つ紹介しました。
昔の文学と聞くと固いイメージがありますが、
彼の作品はどれもとても読みやすいのが魅力なのです。
【まとめ】
・ヴィクトリア朝時代を代表する英国の文豪
・両親のせいで不遇の少年時代を送る
・代表作「クリスマスキャロル」は映画化、舞台化もされた
・「オリバー・ツイスト」や「二都物語」などほかの代表作もある
・下層階級を主人公とし社会風刺した作品が多い
チャールズ・ディケンズはストーリー性、メッセージ性に
優れた作品を数多く生み出した文豪です。
病気や悲しみも人にうつるが、
笑いと上機嫌ほどうつりやすいものはこの世にない。
1812年2月7日 イングランド、ハンプシャー州、ランドポートで誕生
1814年 ロンドンに引っ越す
1817年 現在は独立行政区メドウェイであるケトン州の港町チャタムに引っ越す
1824年 生家が破産
12歳で独居することになり、親戚の経営していたウォレン靴墨工場へ働きに出される
父親がマーシャルシー債務者監獄に借金の不払いのため収監される
1827年 エリス・アンド・ブラックモア法律事務所に事務員として勤め始める
その後ジャーナリストになることを決意。法廷の速記記者となる
1833年 『マンスリー・マガジン』誌に投稿エッセイが掲載される。ペンネームはボス
1834年 『モーニング・クロニクル』紙の報道記者の仕事に就く
1836年 投稿エッセイをまとめた「ボズのスケッチ集」を発表
編集者の娘であるキャサリン・ホガースと結婚
1843年 中編小説「クリスマス・キャロル」を発表
1858年 妻と別居する
1865年 ステープルハースト鉄道事故に巻き込まれる
1870年6月9日 脳卒中により58歳で死去
「エドウィン・ドルードの謎」未完のまま遺作となった